思人山河遠 ・・・維聲尼宛書簡詩碑
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思人山河遠 ・・・維聲尼宛書簡詩碑
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維聲尼宛書簡詩碑 新潟・梅津昇氏提供 正月十六日夜
春夜二三更 春夜(しゅんや)二三更(こう)
等間出柴門 等間(とうかん)に柴門(さいもん)より出(い)ず
微雪覆松杉 微雪松杉(しょうさん)を覆(おお)い
孤月上層巒 孤月層巒(そうらん)に上(のぼ)る
思人山河遠 人を思えば山河(さんが)遠し
含思萬端翰 翰(ふで)を含(ふく)んで思い萬端(ばんたん)
与板大阪屋
維聲老尼 良寛
維聲尼は、大坂屋三輪長高の娘きしです。山田杢左エ門重富に嫁ぎましたが、夫の死んで、有髪のまま徳充院と称しました。その後、徳昌寺二十六世古範の弟子となり、稚髪して、維聲尼を称し、徳昌寺の古範和尚が購入した大蔵経の浄財を求めるために、江戸に赴いて、維聲尼は大蔵経招来に尽力しました。
月を見て、維聲尼さんの苦労を労い、その心情を賞賛し、慕いもして、詠んだ詩です。
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